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地盤調査が必要な理由と地盤の調べ方の種類について解説

建物を建てるためには地盤調査が必要です。地盤調査の方法について解説

建築物を建てる際には建設地の地盤を調査して、建築後に地盤沈下が起こらないように軟弱地盤であれば対策しなければなりません。

 

住宅瑕疵担保責任保険の加入するためには、適切に地盤の安全性の判断がなされていることを確認するため、地盤調査報告書またはこれに代わる書類を提出をしなければなりません。

 

地盤調査の方法ついて標準貫入試験、スウェーデン式サウンディング試験、平板載荷試験、表面波探査試験の4つを解説します。

目次
1.標準貫入試験
2.スウェーデン式サウンディング試験
3.平板載荷試験
4.表面波探査試験
4.まとめ

 

標準貫入試験

 

調査方法

ボーリング孔を利用して原位置における土の硬軟、締まり具合の相対値を定量的に知るための N 値を求める試験です。

試験時に乱した土の資料が得られるので地層が直接観察できる利点があります。

1.ボーリングマシンによって先端に刃を付けたパイプを回転させて測定深さまで掘削します。
2.標準貫入試験器(サンプラー)をロッド先に取り付けておろします
3.ロットの頭部に63.5kgのおもりを76cm高さから自由落下させます。
4.貫入用サンプラーを30cm貫入させます。
5.打込みに対する打撃回数を測定します。

打撃回数をN値で表して地盤の硬軟、締まり具合を測定します。

本打ちの打撃数は、特に必要のない限り50回を限度としてその時の累計貫入量を測定します。

深さ1mごとに貫入用サンプラーに入った土の土質打撃回数N値を記録して土質柱状図を作ります。

 

メリット

・N値は、強度指標として最も多く利用され過去のデータがたくさん蓄積されており、調査結果の精度が高い
・地質試料が採取できる
・10m以上の深い層や、硬い層の調査ができる

デメリット

・時間や費用かかってしまう
・作業のために、広いスペースが必要になる

 

スウェーデン式サウンディング試験

 

調査方法

スウェーデン式サウンディング試験はロッドの先にスクリューポイントを取り付け、所定の重りの載荷による貫入量を測定します。

重りの載荷状態のままスクリーンを回転させ一定の長さを貫入させるのに要する半回転数を測定して土の硬軟、締まり具合あるいは土層構成を判定します。

25cm貫入させるまでに載せたおもりの重さや回転させた回数から地盤硬軟、締まり具合を判定します。

この試験は固くない粘土に適し、砂質に対しても緩いものや、うすほうのものであれば試験可能であり小規模な建物に適用されます。

 

メリット

・機械が小型なので狭いところでも調査が可能で作業性がよい。
・調査作業が簡単なので作業時間が短い。
・調査費が比較的安価である。

 

デメリット

・N値15以上の硬い土壌や10m以深の土壌は貫入が難しい
・土壌の採取はできないので、推定の地質判定しかできる
・礫質土による盛土を貫くことは困難で正確なデータをとることが難しい

平板載荷試験

 

調査方法

構造物を設置する地盤に載荷板を通じて荷重を与え荷重と沈下の関係から地盤の支持力を求めるという原位置試験で実際の構造物の支持力の検討に応用されます。

載荷板は直径30cm以上の円形とし、下面が平滑で厚さ2.5㎜以上の鋼板とします。

載荷板幅の1.5〜2倍までの深さの地盤の支持力特性の調査が可能です。

試験地盤面は載荷板の中心から1m以上の範囲を水平に提示しなければなりません。

 

メリット

・地盤に直接荷重をかけて地盤の強さを測定できる

デメリット

・平板載荷試験は、深い部分の地盤調査には不向き
・作業スペースが大きい

 

表面波探査試験

調査方法

地盤に人がわずかに感じ取れる程度の小さな振動を起振機で人工的に発生させ、地面の中を伝わる表面波の速さを2つの検出器が計測を行い、コンピューターにその計測値を収集して解析を行います。

測定した表面波の伝播状況と速度を調べることで地層境界が解析され、地層ごとの支持力や沈下量が推定されます。

一般的に、伝播速度は硬い地盤ほど速く、軟弱な地盤ほど遅くなります。

 

メリット

・機械が小型なので狭いところでも調査が可能で作業性がよい。
・調査作業が簡単なので作業時間が短い。
・測定値から土の強さを推定できる。
・あらゆる地層に対し調査が可能。

デメリット

・深い部分の調査精度が低い
・土質の判定が困難。
・地層のコントラストがはっきりしていないと、地層区分が困難。
・複雑な地層では、平均的な伝播速度をとらえ、詳細な区分が困難となることがある

 

まとめ

 

一般的に使用される地盤調査試験のほとんどは標準貫入試験です。

規模が小さい木造住宅のような場合では、基礎形式がベタ基礎になるので、鉄骨造の独立基礎に比べて基礎と地盤の接する面積が大きく、許容N値も小さくてよいため、10m超えて調査する必要性がないので標準貫入試験より費用のかからないスウェーデン式サウンディングが採用されることが多いです。

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